【特定非営利活動法人 かだっぺし】




設立趣旨


豊かな自然に囲まれ、緩やかな時の流れと人々の暮らし…、そんな私たちのふるさと三陸沿岸の生活環境は東日本大震災により、大きく変化してしまいました。多くの命や財産を失う一方で、多くの辛く、悲しい体験を残しました。この想像もしなかった生活環境の急変で、今までにない絶望感、喪失感、孤立感、怒りなどの感情を持ちとらわれてしまったり、自責的になったり、自身の価値を見失ったり、将来の見通しが立てられなくなったりした人々もいました。

震災から2年が経とうとしている現在、地域の方々は、葛藤しながらも、このような状況を受け入れ、乗り越え、前向きな生活を始めています。

しかし、そのように見受けられる方でも、生活環境や状況の変化に適応しきれなくなってしまう可能性は否定できません。今現在も、震災を契機に生活目的、目標を持ちきれず、活動意欲や生活意欲が低下し、前向きになり切れず、ひきこもりがちになってしまっている方、高齢者の中には、住みなれた土地から急に離れなければならなくなり、生活スタイルは変わり、役割や生活の張りをなくしてしまった方、行き場所、居場所を見つけきれずにいる方、さらに、まだまだ状態的に不安定な子どもも見受けられます。

また、震災前から地域社会に適応しきれなかったり、日々の生活目的を持てずに、ひきこもったり、ひきこもりがちになっていた方の生活の状況も考えさせられるようになりました。

今後、復興が順調に進み、震災前より元気な地域となるためには、生活環境に適応しきれない方などを見落とすことなく、皆が元気を回復し、生き生きとした生活を獲得することが必要だと考えられます。

私たちは、今をこの地域にとっての大きな転機とらえ、生活のしづらさを抱えている、居場所や生活目標が見つけられない、生活意欲が低下しているような人たちや、このような人たちと悩みながら関わっている人たちなどに対して、地域住民、行政、民間団体などと手を取り合いながら、支援的活動に取り組むことを決意しました。そして、個人個人が持つ可能性を発揮できる環境づくり、皆が元気で、その人らしい生き生きとした生活を獲得し、地域が震災前以上に元気で活性化し、次世代を担う子どもたちにも魅力ある地域となるための創造活動を安定、継続して展開し社会に貢献するため、特定非営利活動法人を設立することとしました。


設立までの経緯


私は、釜石で生まれ育ち、巣立っていったのですが、未曾有の震災に衝撃を受け、何度か状況確認で地域に足を運ぶたび、ふるさと再生のために出来る事を考えるようになり、2011年9月、再びこの地域での生活を始めました。

この地域が、今後順調に元気を回復していくために私たちができる事はあるか、何をすべきか、この地域がより発展していくために行動すべきことについて、友人等の仲間で語り合いながら検討するようになりました。

そして、地域の元気回復、発展のための活動として、地域の持つ可能性を見つけ引き出しながら、震災復興にとらわれず、震災を転機に、この地域に住む一人一人の持つ可能性が発揮できる環境をつくり、今後の地域の活性化、発展に貢献すべき活動に取り組むことを決意しました。

定款


inserted by FC2 system